赤ちゃんのハイハイ時期はいつからいつまで?ハイハイを促す方法も現役保育士が教えます
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生まれてから1歳の誕生日を迎えるまでの12カ月に赤ちゃんは、ぐんぐんと発達していきます。
人間が1年でこんなに変化する時期はきっとこの生まれたての時期だけではないでしょうか。
寝たままの状態で過ごしていた赤ちゃんが自分の意志で行きたいところへ動き始めるハイハイの時期がいつからやってくるのか気になりますね。
赤ちゃんの90%が10か月頃までにはハイハイが出来るようになります。
寝たままだった赤ちゃんが寝がえりをうち、一人で座れるようになり次第に筋力が発達してきます。
そして一人で座れるようになると今まで見えていた世界に変化が訪れ、周りに興味を持つようになります。
「あれはなに?」「さわってみたいな」などと感じることでハイハイの始まりがやってくるのです。
現役保育士の私が、赤ちゃんはいつからハイハイが出来るようになるのか、またハイハイの促し方などを紹介します。
赤ちゃんがハイハイをするのはいつからでいつまでなのか発達を知ろう
赤ちゃんは生まれてから12カ月頃までの間に、寝たきりの状態から様々な態勢が取れるようになります。
赤ちゃんのハイハイは8~10か月頃から始まって歩行が始まる12カ月頃まで移動手段として使われます。
もちろん体の発達が関係するので個人差もあり、目安よりは多少のズレが生じます。
ハイハイは赤ちゃんにとって大切な移動手段であり、かなりの体力を消費する運動にもなります。
ミルクや母乳をしっかり飲んでぽちゃぽちゃと可愛らしい赤ちゃんもハイハイを始めると少しずつ引き締まってきます。
また体力を消費するので睡眠の質もグッと深くなると思います。
私の息子はとにかく動きたい気持ちが強く、目安の8カ月頃よりも少しだけ早い時期にハイハイを初めて動き回っていました。
急に移動範囲が広がるので手の届きそうな低い場所にある電化製品などは急いで撤去しました。
赤ちゃんがハイハイをする前兆は意欲!
寝返りが余裕で出来るようになり、お座りも安定したころ赤ちゃんの見える世界はどんどん広がっていきます。
目に見える物に触れようとして手をのばします。
でも、思うように手が届かず苦戦してしまうでしょう。そこでハイハイの出番です。
赤ちゃんがハイハイをする前兆は「触ってみたい」と思う意欲です。
赤ちゃんですから何も目的もなく移動をしようとすることはあまりないと思います。
触れてみたいと思う気持ち一心で前に進もうとする赤ちゃんの姿はとっても可愛らしいですね。
赤ちゃんがハイハイを始めない原因は障害なのか気になる
目安の時期が来てもなかなかハイハイをしてくれないと気になりますよね。
赤ちゃんがハイハイを始めないのには様々要因が考えられます。
・一人座りの状態や腰の座りがまだ不安定
・ハイハイを始めるほどの筋力がまだない
・そもそも進みたいとまだ思っていない
赤ちゃんによってはハイハイをほとんど経験することなくつかまり立ちや歩行をするようになる場合もあります。
私が担任していた子どもでハイハイを覚えるより先につかまり立ちを習得した赤ちゃんがいました。
その後、伝い歩きと並行してハイハイが出来るようになりました。
こんなパターンもあるのだなぁと驚かされましたが赤ちゃん自身は自分で動く事にとても意欲的で楽しそうに過ごしていました。
体の発達過程には個人差が大きくあります。目安の通りに進まないことで焦ったりしなくても大丈夫ですよ。
また、定期的な乳児健康診断をきちんと受診しておきましょうね。
赤ちゃんのハイハイが後ろに進む!ハイハイには種類がある
ハイハイには意欲的に挑戦しているんだけど進行方向が後ろになってしまう赤ちゃんがいます。
後ろに後退しているハイハイも立派なハイハイです。
ハイハイには大きく分けると5つほどの種類があります。
・擦り這い…腕の力でほふく前進のようにすすむ
・四つ這い…一般的なハイハイ
・高這い…膝を床に付けず立てた状態で進む
・いざり這い…あぐらをかいたようなお座りの状態からお尻で弾むようにして進む
・背這い…仰向けの状態から床で足を蹴って背中で滑るようにして進む
擦り這いは肘を床に付ける形でほぼ腕の力で前に進むのですが、その前の段階が後退してしまう可愛らしいハイハイです。
赤ちゃん自身はきっと前進しているつもりでしょうが、どうしても遠のいてしまうという微笑ましい状態ですね。
私の子どもも初めのハイハイは後退するパターンでした。
「あれ?」などと声を掛けるとニコニコと笑いながらハイハイを楽しんでいましたよ。
赤ちゃんがハイハイしたくなる小技!おもちゃで誘おう
赤ちゃんの発達段階のひとつであるハイハイですが、日々の生活の中である程度は促して刺激を与えることも大切です。
私が自分の子どもや、保育園で実際に赤ちゃんに対して遊びの中で行っているハイハイを促す方法を紹介します。
①飛行機ポーズを経験させてあげる
5か月頃から赤ちゃんの機嫌を見ながら遊びの中で30秒~1分ほど腹ばいの状態に挑戦させてあげます。
うつ伏せの状態から首を持ち上げるだけでも赤ちゃんには大変なことなので無理はさせず、ちょっとだけの時間で挑戦します。
視界も変わって刺激になりますよ。これには注意する点があるので気を付けてください。
授乳後のうつ伏せはミルクを吐いてしまうことにつながるので避けてくださいね。
②屈伸運動を促す
寝ころんだ状態でパタパタと動かしている足の裏に手の平を当ててあげて優しく押してあげます。
赤ちゃんがぐっと蹴り返すことを楽しんでくれるでしょう。また、抱き上げるときに少し床に足を付けてあげると赤ちゃん自身が床を蹴って足をつっぱります。
これも屈伸運動の促しになりますよ。
③少し遠いところにおもちゃを置いてハイハイを誘う
寝返りが安定してきたらうつ伏せの状態から赤ちゃんの視線の少し先におもちゃを置いて「おいでー」と誘ってみてください。
どうにかして取りに行こうと体にグッと力を入れたりすると思います。
赤ちゃんの横で同じようにうつ伏せになってハイハイを誘うのもいいですよ。
いろいろな刺激が赤ちゃんの進んでみようという気持ちにつながると思いますよ。
まとめ
- 赤ちゃんの90%が10か月頃までにはハイハイが出来るようになる
- 赤ちゃんのハイハイは8~10か月頃から始まって歩行が始まる12カ月頃まで移動手段として使われる
- 目に見える物に触れてみようとする意欲がハイハイにつながる
- 体の発達過程には個人差が大きくあり目安の通りに進まなくても不安なりすぎない
- ハイハイにはさまざまな形のものがある
- ハイハイが出来るまでに生活の中である程度は促すなどの刺激を与えることも大切
- いろいろな刺激が赤ちゃんの進んでみようという気持ちにつながる
赤ちゃんが寝転がりの状態からどんどん行動範囲が広くなっていくのは一緒に過ごしていてこちらも嬉しくなりますね。
動く範囲が広がるということは危険も増えるということにもつながるので安全には十分に配慮した室内作りを心掛けてあげてくださいね。